自分のお墓でも家族のお墓でも入る方にとっては一生に一度のお買い物ですよね。
でもお墓についてって知らないことが多いのではないでしょうか。もともとお墓があれば考える必要もないですしね。ただ、実際にお墓の購入が必要になったときに焦らなくてもいいように今のうちから考えておくのがおすすめですよ。
そんなお墓についての購入時期はいつがベストなのか、お墓の購入ってどんな流れでやるのか、購入の際の注意点についてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください♪
お墓の購入時期におすすめってあるの?
お墓の購入時期に関してはその人や家族の自由です。
いつ購入しなくてはいけないなどの制約はありません。
パターンとしては…
- 亡くなってから購入して欲しい。
- 生きているうちに自分のお墓は自分で選びたい。
- お墓はあるけどこの機会に新しくしたい。
亡くなってから必要に迫られてという場合以外はお墓を買うタイミングは自分で決められるんです。
お墓の購入に際してはいつ買っておくのが絶対という基準はありません。
ただ、お墓を購入する時期で『お得』になる時期があるんです。
お墓は生前に買っておくとお得!
お墓は自分が買いたいタイミングで購入すればよいですが、生前に買っておくとお得になるのでその理由をお伝えしていきます。
生きているうちにお墓を購入することを
『生前墓(せいぜんぼ)』または『寿陵(じゅりょう)』と呼びます。
自分の死後について考えたときに家族への金銭的負担などを減らす為や、最期まで自分らしくいたいという思いから『終活』をする人が多くなって来ましたよね。
終活の一つとしてお墓の購入を考える人が多いんですよね。
なぜお墓は生前に買っておくとお得なのかというと、お墓を購入することで節税効果が期待できるんですよね。
お墓に関する税金の話
亡くなった人が不動産を所有する場合は相続税が大きくかかるのはご存知でしょうか。
その際に相続遺産が基礎控除額を超えてしまうケースもあります。
現在の相続税制では、基礎控除額3,000万円+(600万円×法定相続人の数)となっています。
法定相続人が2人の場合だと4,200万円が基礎控除額となります。
課税遺産が4,500万円あったとすると基礎控除額を超える300万円に相続税がかかってきます。
でもこの基礎控除額を超える300万で生前にお墓を買っておけば相続税を減らす事ができるんですよ。
もし亡くなった後にお墓を購入しようとすると相続税を払った残りでお墓やお仏壇を買うことになるのでその分損しちゃうことになるんですね。
仮にお墓に300万かかったとすると、生前にに購入することで課税遺産が圧縮(4,500万ー300万=4,200万)されて相続税を0円にすとができます。
お墓は相続税がかからない祭祀財産なので、いずれお墓を購入することを考えているのであれば、 生きているうちに購入する方が相続の際の課税対象額を圧縮できるのです。
相続税以外にかかる税金って?
税金と言われると他にもお墓を購入するうえで税金がかかるのか心配になる方もいらっしゃるかもしれませんね。
- 墓石の費用や工事代金には消費税がかかる。
- 仏像などを安置する場合、仏像の購入に消費税がかかる。
- お墓の区画に関する不動産所得税はかからない。
もちろん墓石費用や工事代金には消費税がかかります。
また納骨堂のようなロッカー形式の暮石が必要でない場合でも、ロッカー内部の自分のスペースに仏像を置く場合は仏像の購入費用には消費税がかかります。
じゃあお墓を購入した場所に関して不動産所得税がかかるのかも気になりますよね。
実はお墓を『購入する』というのは墓石などを買うという意味では合っていますが、お墓の区画の土地の所有権は自分のものになるわけではないのです。
土地は元々の所有者であるお寺や霊園のもののままです。
実際に購入するのはお墓の区画の土地の所有権ではなく、『永代使用権』を購入することになります。
要は墓地を使う権利を買うということになります。
なので不動産所得税や墓地に関する消費税をはじめとする税金の課税対象にはなりません。
お墓を購入するタイミングは自分の気持ちや家族との話し合いが大切になりそうですね。
お墓を購入するときの流れってどんなの?
お墓の購入も家づくりと同じく、人生のうちでそう何度もあるものでもないまさに『一生に一度の買い物』になるものではないでしょうか。
代々受け継がれるかもしれないし…ということで購入する際の流れも知っておきましょう。
埋葬の形を決める
まずは埋葬の形を決めておきましょう。
- 誰と入るお墓なの?
- 誰にお墓の面倒を見てもらうの?
お墓にはどんな形式があるの?
- 家墓
- 個人墓
- 夫婦墓
- 両家墓
- 共同墓
など様々なお墓の形があります。
家族代々入るお墓『家墓』やお墓の面倒を見る人がいない場合などは『個人墓』や『夫婦墓』も増えつつあります。
また、『両家墓』は長男長女同士が結婚した場合や一人娘が結婚した場合は両家の姓をお墓に刻み両家どちらも祀ったお墓や『共同墓』は友人や信仰を同じくする人が入ったお墓です。
このように誰と同じお墓に入るかで色々な形があるのです。
お墓の場所を決める
次にお墓の場所を決めます。
お墓と言っても、寺院墓地・公共墓地・民間霊園などがあり信仰している宗派によってもお墓の場所が決まる場合もありますね。
今後お墓の面倒を見てくれる人がお墓に行ける場所なのかなども関わってきます。
どこにお墓を購入するか本人の意思もありますが、家族や親族の人たちとも話し合って決めましょう。
お墓の場所を決めるときに一緒に決めていく必要があるのが石材店です。
石材店はどう選ぶ?
どこの石材店にお願いするのかも大切です。
しかし、自分で自由に決められない民間霊園や寺院墓地が多いのです。
というのも民間霊園や寺院墓地のほとんどが石材店が決まっているからです。
特に民間霊園の場合は指定石材店制度がありいくつかの石材店が指定されています。
さらにその中から自由に選べるわけではなく石材店の名前の入ったその霊園のチラシを持参すると選べるというもので大抵の場合のはじめての訪問者は順番に指定石材店を振り分けられるようになっています。
結局選べないってこと?とお思いですよね?
石材店によって石材の取り扱いやデザインなども得意不得意があるのでやはり一生に一度の買い物ですし選びたいですよね。
なんとなく行ってみようで民間霊園を訪ねると自分の思っていた石材店に当たらないかもしれないので、先にインターネットなどで事前にどこの石材店にお願いすることになるのかなど調べてから寺院や霊園の見学に行くことをおすすめします。
墓石の形を決める。
石材店が決まったら今度は墓石の形ですね。
通常であれば和型か洋型かで大体の型を悩まれます。
最近ではデザイン墓といって洋型のものに少し手を加えたものから完全にオリジナルデザインのオーダーメイドのお墓も増えてきているようです。
〇〇家というお墓が昔は多かったですが、最近ではデザイン墓に「ありがとう」などのメッセージを刻む人も多く見受けられます。
各石材店でデザイン集などを見ながら相談することになります。
お墓に関する費用は?
そして最後に肝心なというか皆さんが最も気になるであろう費用についてです。
お墓に関する費用
- 永代使用権に関する費用(永代使用料)
- 墓石の費用
- 墓石の加工費用
- 管理費
墓石本体や墓石加工費用については使う石やデザインや刻む文字によって費用が高額になりますのでよく確認してくださいね。
管理費って何?どのくらいかかかるの?
管理費ですがこれは墓地内の共同施設の共益費にあたります。
最初は1年分の支払いですがその後は毎年払っていくものになります。
公営墓地では年間0円から8,000円程、
民間霊園で5,000円から20,000円程、
寺院墓地ではお布施などの名目で6,000円から25,000円程
このぐらいが相場だと思っておいてください。
どのタイプを選んでも結構幅があるので最初にきちんと調べておかないと後々の事を考えると割高なんて事があるのでしっかりチェックしてくださいね。
お墓を購入するときの流れのひとつとして費用についても確認しておきましょう。
お墓を購入するときの注意点は?
お墓を購入した後に様々な悩みが出てくるケースがあります。
お墓へ行く際の利便性を忘れずにチェック
まずはお墓の場所です。
先ほどお墓の面倒を見る方が行けるかどうかも場所を決めるときに考えなくてはと書きましたが、これに合わせて交通の便についても考えた方がいいです。
お墓参りは定期的に行きますよね?
それが何時間も歩いて山を登るような場所だったらお墓参りへ行く足が遠のいてしまいますよね。
車を持っている方なら比較的どこへでも行きやすいとは思いますが、そうでない方はバスなどを利用することもあります。
また墓地の場所も木の陰になっていて落ち葉のお掃除が大変だったり木の根が墓石の邪魔になったり日陰すぎて墓石にカビが生えやすいなども起こりうるので墓地の場所は重要になります。
あとは同じ霊園や寺院の中でも傾斜のきつい坂の上にあるお墓だと足腰が悪くなったときに登れなくなります。
そういったことも考えながら墓地選びをしましょう。
墓地の管理状態もしっかりチェック
また墓地の管理状態も確認しておきましょう。
管理費を払っていても共有部の清掃や草木の栽培がされていないなどがある場合は管理がなされていないということです。
管理もしっかり行われているところへお願いしたいですね。
まとめ
お墓は本当に一生に一度の買い物です。
生前からお墓のことを考えておくことは大切です。何もわからないまま、決めないまま亡くなると家族や親族が大変な思いをすることも考えられますよね。
お墓はあるけど、このお墓に入りたくない…なんて人も居るかもしれませんね。そんな希望もしっかり伝えておく必要がありますよ。
なんとなくお墓の話をするのって、「まだ死なれたら困る」みたいなちょっとタブー的なイメージがある人も居るかもしれませんが、誰でもいつかは向き合うべき問題でもあるんですよね。
デリケートな問題ですが家族や親族とよく相談して決めてくださいね。
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