日本は仏教徒が多く、お盆も会社が休みになったり大々的におこなわれますが、宗派が多くて宗派ごとに決まりごとがあったりとちょっと大変ですよね。
特に女性は結婚すると義家族の宗派のしきたりも覚えなくてはいけなかったりします。
同じ宗派でも地域によってやお寺によって違う事もあります。
今回は日蓮宗のお盆の飾り方はどうするのか?迎え火送り火のやり方は?お参りの作法は?についてご紹介したいと思います。
日蓮宗のお盆の飾り方は?
日蓮宗のお盆の飾り方についてご紹介します。
一口に日蓮宗と言っても地域によってや、所属しているお寺によっても多少違ったりもしますので、お寺に直接確認するのが一番ですが、ここでは一般的な飾り方という事でご紹介しますね。
日蓮宗ではお盆時期には精霊棚というものを作ります。
仏壇を利用する場合と、仏壇を閉じて別の場所に精霊棚を作る場合がありますが、昨今はマンション住まいなどでスペースがないなどの理由から仏壇を利用する家庭が増えています。
仏壇を利用する場合の飾り方
仏壇の前に精霊棚(小机)を置きます。
小机には真菰(まこも)や荒筵(あらむしろ)といった御座の様な敷物を敷いておきます。
棚の左右前方に1本ずつ笹竹を立て、上の方に縄を張り、精霊の道案内のための燈明に見立ててほおずきを吊るします。
笹竹に張った縄の中に精霊が来られるという結界を表していると言われています。
笹竹は精霊棚の四隅に立ててぐるっと縄を張る場合もありますし、笹竹を手に入れるのが大変っな事もあり仏壇の上に縄を張ってほおずきだけ吊るすという家庭も多いです。
その辺は臨機応変に対応して問題ありません。
精霊馬を飾る。
お盆になると見かけるなす(牛)ときゅうり(馬)を作ったものです。
きゅうりの馬は精霊が駆け足で急いで帰ってこられるように、なすの牛は逆にゆっくり帰って行けるようにという意味で飾られます。
その他に水の子やミソハギもお供えします。
水の子はキュウリやナスを賽の目に切って蓮の葉に盛ったもので、餓鬼に対する施食としてお供えします。
餓鬼は人目を嫌うので精霊棚の端っこや一段低い場所にお供えしましょう。
またミソハギを水に入れた器に添えておくのは灑水(しゃすい)供養のためです。(洒水とも書きます)
煩悩を鎮めるためにお供えします。
お供えする水は、盂蘭盆会水向供養というようにたっぷりお供えします。
1人用というよりは先祖や多くの救われない餓鬼のためなのでコップではなく大きめの鉢やお椀に入れると良いですよ。
仏壇を閉じて精霊棚を別途設ける場合は、ご本尊なども一緒に精霊棚に移動するのを忘れないようにしてくださいね。
お盆期間中は3食お供えしたり、通常通りお花を供えたりします。
果物やお菓子などもお供えします。
日蓮宗のお盆の迎え火・送り火は?
日蓮宗でもお盆には迎え火・送り火をします。
迎え火は先祖の霊が帰る家を間違わないように目印となるように、そして送り火は先祖の霊が帰り道で迷わないようにするための焚きます。
昔は電気もなくて夜には辺りが真っ暗だったために行われるようになったと言われています。
今は家の電気もそうですが街頭なんかもたくさんあるので迷わないとは思いますけどね( ´艸`)
お迎えの準備が出来ていますよ~の合図、また来年も待ってますね~とお見送りの合図みたいなものと考えても良いかもしれませんね。
日蓮宗では迎え火、送り火は玄関先(門前)で行います。
お墓でという方もいますが、お墓で焚いて家まで誘導し、また玄関先で迎え火を焚くと良いです。
お盆の入り8/13(7/13)の夕方に迎え火は焚きます。
時間の決まりはありませんが、外が暗くなってきてから17:00~18:00頃に行うと良いですね。
送り火は8/15(7/15)の夕方に迎え火と同じように焚きます。
地域によっては8/16(7/16)の朝や夕方に行うところもあるのでその辺は臨機応変に対応してくださいね。
お皿に苧殻(おがら)を入れ火をつけます。
やることはとっても簡単ですね。
この火で盆提灯に火を入れたりします。
マンションなどで玄関先などで火を使えない場合は無理にやる必要はありません。
ろうそくなどから直接盆提灯に火を入れ合掌しすぐに火を消すなどしても構いませんし、電気式の提灯なども売っているのでそちらを利用してもOKです。
迎える準備できてますよ。待っていますよ。という合図と言うか気持ちなので絶対に迎え火は焚かないとなんて事はありませんからね。
7月盆、8月盆、旧盆って何?
お盆は地域によって行う時期が違うのを知っていますか?
関東などは7/13~7/15までがお盆期間となる7月盆の地域が多いですよね。(東京、横浜、静岡、東北など)
全国的には8/13~8/15までの8月盆の地域が多いです。
これはもともとは旧暦の7/15がお盆でしたが、この時期が農繁期であったりしたことからゆっくりご先祖様を迎えられないなどの理由も8月になったとも言われています。
また旧暦の7/15は新暦では毎年日程が変わります。
それだとわかりにくいという事もあり現在は新暦でお盆をするところが多くなっています。
沖縄など一部地域では旧暦でお盆をするところもありますよ。
日蓮宗のお参りの作法は?
せっかく日蓮宗のお盆についてご紹介したのでお参りの作法についてもご紹介しておきますね。
葬儀などに行った際にお焼香の仕方に迷う事ってありませんか?
他の人を参考になんて思っても、よく見るとみんなそれぞれ違う?!って事もありますよね。
それは宗派によってもお参りの仕方が違うからなんですね。
お参りの仕方が少しぐらい違ったからといって非難されるような事はありませんが、せっかくですから日蓮宗のお参りの仕方も覚えておいてください。
右手の親指と人差し指で抹香を軽くつまみ静かに火種にそそぎます。
(日蓮宗では基本1回です。導師は3回行います。)
再度合掌して一礼して席に戻ります。
ポイント
抹香をそそぐのは一般の人は1回でOKです。
自分のやり方と違ったな~と言う人も居ると思います。
私も昔は見よう見まねでやっていたので、額の方にかかげるのが普通だと思っていました。
宗派によって違うって事も知らなかったですしね。
また通常の仏壇にお参りする際に備えるお線香は1本で、日蓮宗のお題目は「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」ですのでこちらも間違わないようにしましょうね。
「南無阿弥陀仏」と「南無妙法蓮華経」って同じだと思ってました。
言葉は違うのは見てわかりますが使い分けがあって宗派によって違うとか全然知りませんでした。
まぁ普通に人の仏壇に参った際にお題目を唱えたことはなかったので恥をかいたことはありませんがこの変も知っておくと良いですね。
まとめ
日蓮宗のお盆について簡単にまとめてみました。
仏教の行事の1つなので決まりごとはいろいろありますが、すべて守らないとダメという事ではありません。
先祖の霊をお迎えするという気持ちが大切なのであって形式にとらわれてきっちりやるのが大事なわけではありません。
特に今は住宅事情や家庭環境など様々なので出来ることをやる。
ご先祖を敬う気持ちが大切です。
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