お盆は亡くなった人がこの世に帰って来る日として、お供え物をしたり、迎え火をしたりして先祖の霊を迎えます。
この迎え方も何か統一したものがあればよいのですが、宗派や地域性、家庭によって違うというのが困った所です。
例えば宗派の違う人と結婚すると、今までと全く違うお盆の過ごし方になる事もありますよね。
今回は、曹洞宗のお盆のマナーについて、飾り方や迎え火・送り火のやり方、お参りのマナーについてご紹介したいと思います。
曹洞宗のお盆の飾り方は?
曹洞宗のお盆の飾りについてご紹介します。
[box05 title=”用意するもの”]- こも…稲の一種を編んだもので作った敷物です。お盆中お供え物の下に敷く。
- 苧殻(おがら)…迎え火、送り火用の薪、お供えに箸として添える。
- 精霊馬(しょうりょううま)…なすやきゅうりで作った馬(もしくは牛)亡くなった人が行帰りに乗る乗り物
- 盆提灯…基本は2つで対になっている。
精霊馬の作り方や飾り方は?
お盆のお飾りで精霊馬を飾りますが、どうやって作るのかをご紹介していきますね。
[box05 title=”精霊馬を作るのに用意するもの”]きゅうり(馬)1本、なす(牛)1本、割箸2膳or爪楊枝を8本※野菜が小さい場合は爪楊枝で、大きい場合は割箸を使うとバランスが良いです。[/box05] 割箸を使う場合はそのままでは長いので半分に切って使用します。
割箸を割って半分に切れば馬と牛の足8本分になります。
作り方はとっても簡単です。
- きゅうり(なす)のバランスの良い位置に割箸(爪楊枝)をさしてそれぞれ足を作ります。
- うまく立てば完成です。
最近はお盆間際になると精霊馬を作るセットが売っているのでそんなのを買うと手っ取り早いですね。
[box05 title=”精霊馬の正しい飾り方”]- 迎える時は仏壇に向けて置きます。
- 送るときは仏壇の外に向けて置きます。
ここ気にしていない人意外と多いです。
でもせっかく飾るんですから、きちんとした向きに飾りたいですよね!
曹洞宗の盆棚の準備とは?!
お盆の際はお仏壇に外に盆棚を用意します。
そんな棚なんてないよ!用意していないという人も安心してくださいね。
専用の盆棚を用意する必要はなく、小机に白い布をかけたもので良いです。
- 中央にこもを敷き、お供え、そうめんなどを備えます。
- キュウリの馬となすの牛(精霊馬)を飾ります。
仏壇と別に盆棚を祀る場合はお位牌は盆棚にうつしておきましょう。
たいていは初盆の際などにお寺の方から飾り方などを知らせてくれるので、それらを参考にされれば良いです。
ちなみに…
私の実家では、朝昼晩の3食と10時と15時におやつを供えます。
また、お供えする3食に関しても○日の朝食はそうめんと○○と…とメニューまで細かく決まっているようで、毎年母が「お盆は忙しい」とせかせかしています。
お供えしたものは全て保管して送り火の後まとめてお寺に持って行っています。
息子も手伝ってこんな感じに結んでいきます。外に巻いているのはお盆の飾りに使ったこもです。
お寺でまとめてお焚き上げしてもらうんですよね。
ちょっとぐらい手を抜いても父は怒らないんじゃないかと思いますが、お寺に持っていかなきゃいけないからさぼれないんだって言ってました。
お盆の準備についてはこちらの記事もおすすめです。
⇒ お盆の準備はいつから?お供えはどうする?飾りは?
お盆の迎え火送り火 曹洞宗では…
お盆は正式には7/13~15(16)ですが、現在は8/13~15(16)に行う地域が多いです。
関東地方では7月お盆が多いんですが、私の住む地域は8/13~15で行います。
曹洞宗のお盆の迎え火のやり方!
お盆の迎え火は8/13の夕方に家の門前(玄関前)もしくはお墓で行います。
これも地域柄などがあるようですが、我が家は家の門の前でやっています。
焙烙(素焼きの土鍋)とおがらを用意して、焙烙の中におがらを置いて燃やします。
焙烙(ほうろく)がなければ、代用できるものでも良いと思います。
わが家は直前に母が見つからないと大騒ぎして、ステンレスのお盆で代用したことあります(+o+)
わが家はこのおがらを燃やした火で線香に火をつけて、仏壇のある窓から家の中へという事をやっています。
ただ調べてみるとこの方法については特段出てこないのでこの地特有の決まりごとなのかもしれません。
曹洞宗のお盆の送り火のやり方!
お盆の送り火は8/15か8/16の夕方に行います。
都合の良い方またはお寺などで指定のある場合はその日に行えば良いでしょう。
わが家はいつも8/15にやっています。
送り火もやり方は迎え火と同様です。
先ほどもご紹介しましたが、送り火をたいた後にお盆中にお供えしたものを包んでまとめたものをお寺に持っていき焼いてもらいます。
この時、きゅうりとなすの精霊馬も一緒に包みます。
昔は川に流したりしたそうですが、最近は禁止されているのでお寺でまとめて焼いて処分してくれるという事なんですかね。
今まではお盆と言えば休みだ何しようって思ってたけど、お盆は亡くなった人が帰ってきて家で一緒に過ごす大切な時間なんですね。
あ~でもお盆は仕事休みだからお出かけしたいって思っちゃいますが…
曹洞宗のお参りのマナーは?
宗派によって仏壇などのお参りの仕方も違いますよね。
未だにどれが正しいのかわからず、お葬式とか行っても前の人がしている方法を真似ているという人も多いのではないでしょうか。
知人の葬儀に出席した際には座席に焼香の仕方なんてメモが置いてありました。
正しいやり方というよりは、心がこもっていればよいという考えもありますしね。
でもせっかくですから曹洞宗のお参りのマナーをご紹介します。
お焼香の作法
葬儀でお焼香をする際に迷ったことってないですか?
私は前の人とか見て真似てなんてする事結構あります。
- 仏前で対象者(仏像、位牌など)をみて合掌礼拝します。
- 右手の親指、人差指、中指でお香を1つまみして左手を右手に添えて額のあたりに軽く押すようあげます。
- 香を炭の上にのせたきます。
- 同じようにもう一度お香をつまみ、今度はそのまま炭の上にのせたきます。
- 再度対象者を見て合掌礼拝します。
宗派によっては香を配する回数が決まっていなかったり、1回のところ3回のところもあったりします。
参列者が多い場合は曹洞宗であっても1回で済ませても良いです。
こちらも形式よりも心が大事だという事は忘れないでくださいね。
曹洞宗のお線香の本数は?
仏壇にお参りする際の線香の本数も決まりがあります。
曹洞宗のお線香の本数は、1本と言う人、3本と言う人、意味によって本数を変えるなど様々な説がありました。
地域によっても違ったりするのかもしれませんね。
ちなみに我が家の場合は3本立てています。
お線香を3本にするのは「三宝」と言って仏様・法の教え・僧のすべてを大切に供養するという考えによるものだそうですよ。
仏壇にお参りする際の作法は?
お供えする線香の本数がわかったところで、仏壇にお参りする際の作法をお伝えしますね。
仏壇にお参りする際には
- おりんの内側を3度ならして合掌します。
- 「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」とお唱えします。
これが正式です。
でもこれも個人的には1回でも2回でも良いのではと思います。
正式な作法を知らなければ3度もならしたらやりすぎだと思われちゃうかもしれません。
あんまり3回ならしている人見たことないしな~
息子が3回ならしたら「遊ばないの!」って注意しちゃうと思います(^_^;)
明らかなマナー違反でなければ、心をこめてお参りするで良いという事だと思います。
しきたりを重んじるようなおうちの場合は確認してからお参りされると良いかもしれませんね。
まとめ
日本には仏教の宗派ってかなりたくさんあります。
そのすべてがわかっている人なんてたぶんいないと思います。
自分の作法と違うなと思えばそこの作法を真似るでも良いし、自分の知っている方法でも心がこもっていればよいって事だと思います。
お盆って言うとお休みだ何しようと私の様に思う人も多いと思いますが、たまにはのんびり亡くなった人を偲んでみるというのも良いのではないでしょうか。
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