お盆の時期になると、あちこちの家で、ほおずきが飾られているのを見かけます。
なぜお盆にはほおずきを飾るのか、そして、どのように飾るのか、ちょっと気になりますね。
又、お盆にほおずきを飾るのであれば、お墓にも飾った方が良いのでしょうか。
ここでは、お盆に飾るほおずきのことについて、詳しくお話していきます。
お盆にほおずきを飾るのはなぜなの?
お盆にほおずきを飾るのには、いくつかの理由があると言われています。
- ほおずきが、提灯の形に似ているから
- お盆の間、御先祖様がほおずきに中に入って過ごすと言われているから
- お供え物に華やかさを出すため
ほおずきが、提灯の形に似ている
1つめの理由は、「ほおずきが、提灯の形に似ているから」というものです。
提灯と言えば、この世に帰ってくる御先祖様の道中を照らすための、お盆の必需品です。
ほおずきの形は、よく見ると、提灯にとても似ています。
そのため、提灯の代わりとして、お盆の時期に飾られるようになったと言われています。
お盆の間、御先祖様がほおずきに中に入って過ごす
2つめの理由は、「お盆の間、御先祖様がほおずきに中に入って過ごすと言われているから」というものです。
亡くなった御先祖様は、魂だけになっているので、体を持っていませんよね。
そのため、この世に帰ってきた時、自分の魂を宿す場所が必要になります。
ほおずきは、中が空洞になっているので、御先祖様がその中に入るのにちょうど良いと言われています。
言い換えれば、「ご先祖様がこの世にとどまっている時の、体の代わり」なのですね。
お供え物に華やかさを出す
3つめの理由は、「お供え物に華やかさを出すため」というものです。
昔は今と違い、お供え物にできる作物がそれほど豊富ではありませんでした。
そこで、真っ赤なほおずきを飾ることで、少しでもお供え物を華やかにしようとしたのですね。
お盆のほおずきの飾り方は?
では、お盆のほおずきは、どのように飾ったら良いのでしょうか。
- 仏壇の仏花と共にほおずきを飾る
- ほおずきをお盆かお皿の上にのせ、それを仏壇の上に置く
- 仏壇に吊るす形でほおずきを飾る
このような飾り方があります。
一般的な飾り方は、「仏壇の仏花と共にほおずきを飾る」というものです。
この場合、仏花を活けている花器の中に、ほおずきを一緒に入れればOKです。
又は、ほおずきをお盆かお皿の上にのせ、それを仏壇の上に置くという飾り方もあります。
この場合、ほおずきを直に置かずに、お盆かお皿に必ずのせてくださいね。
更に、「仏壇に吊るす形でほおずきを飾る」というやり方もあります。
この場合は、まず、笹竹を仏壇の前側の左右に立ててください。
そして、立てた笹竹に縄を張り、その縄にほおずきを吊るしてください。
この場合は、ほおずきをバラにしても、束の状態にしても、どちらでもOKです。
色々な飾り方がありますが、仏壇の大きさに合わせて、無理なく飾りましょう。
そして、お盆が終わったら、ほおずきを土に埋めて自然に還すか、お寺でお炊き上げをしてもらいます。
でも、事情で、どうしてもゴミとして処分せざるを得ないという場合もありますよね。
この場合は、ほおずきを処分する際、お清めとして、塩を入れて処分しましょう。
お盆に飾るほおずきはお墓にも必要なの?
さて、お盆に飾るほおずきは、仏壇だけでなく、お墓にも必要なのでしょうか。
先ほどもお話した通り、お盆に飾るほおずきには、色々と大切な意味があります。
なので、できることなら、仏壇だけでなく、お墓にも飾った方が良いですね。
特に、新盆の場合は必ずほおずきを飾ることが好ましいとされています。
お墓にほおずきを飾る場合も、飾り方や片付け方は、仏壇に飾る場合と同じです。
新盆の場合は、盆棚の上に飾ったり、縄を張ってほおずきを吊るしたりする飾り方が多いですね。
通常のお盆の場合は、お皿などの上にほおずきをのせて飾る形でも大丈夫ですよ。
まとめ
お盆にほおずきを飾るのは、「提灯の代わり」「御先祖様が宿る場所」という意味があります。
又、「御先祖様をお迎えするためのお供え物を華やかにする」という意味もあります。
ほおずきは、仏壇に飾る場合も、お墓に飾る場合も、飾り方は同じです。
お盆・お皿にのせる、もしくは、縄を張ってそこに吊るすという飾り方もあります。
そして、お盆が終わったら、ほおずきはお清めして処分しましょう。
又、お墓には必ずしもほおずきを飾る必要はありませんが、新盆の時は必ず飾りましょう。
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